2007年03月06日

俺は、君のためにこそ死ににいく〜5月12日ロードショー

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石原慎太郎氏制作総指揮・脚本、新城卓監督がメガホンを取り、5月12日封切される映画「俺は、君のためにこそ死にに行く」に先立ち、この映画の原作となった「ホタル帰る赤羽礼子・石井宏著・草思社)」を読んでみた。

時は大東亜戦争末期、硫黄島が陥落し、米軍は沖縄を目指して進撃、日本軍はこれを死守すべくなけなしの戦力を投入するが時すでに遅し。少しでも米軍の進撃をくい止めるため特攻攻撃を敢行、その前線基地になったのが鹿児島県知覧の陸軍航空基地。そこで死地に赴く若き特攻隊員と軍の指定食堂(富屋食堂)を経営する鳥浜トメが出会い、出撃する特攻隊員を温かく迎え、送り出した、心温まるも悲しい60有余年前の記録だ。この本を読めば宮川三郎軍曹、安部正也少尉、光山文博少尉など映画に登場する人物のことがよくわかる。また、映画には出てこない戦後の鳥浜トメと富屋食堂、知覧の様子が描かれ、より一層映画を興味深く観ることが出来る。

数年前あるニュースキャスターが、特攻隊のことをテロリスト呼ばわりしていた。特攻攻撃を立案し、命令し、戦後ものうのうと生き延びた軍上層部のことはともかく、実際に国や家族を守るため、自らの若い命と崇高な精神を投げ出して、今日の平和の礎を築いてくれた特攻隊員にテロリスト呼ばわりするなんて言語道断だ。

さて、戦争体験が風化する一方、戦争や歴史を正しく評価する動きが本格化してきたように感じる。扶桑社の歴史教科書をはじめ、南京事件慰安婦強制連行についての史実の見直しなど、20年前であれば言論封殺されていたような事柄について堂々と意見が言えるようになってきた。

5月12日に封切される「俺は、君のためにこそ死ににいく」は、命を捧げた特攻隊員の鎮魂のためにも、現在の平和を再認識するためにも、是非観ておきたい。

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