2007年08月17日

改正高年齢者雇用安定法施行から1年、企業の状況は?

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60歳以降の雇用確保実施企業は約98

改正高年齢者雇用安定法の施行で60歳以降の雇用確保が事業主に義務付けられた2006年4月以降、約98%の企業で再雇用や定年の引上げなどの措置を講じていることが、労働政策研究・研修機構の調査でわかりました。高齢者の雇用確保は、改正高年齢者雇用安定法に基づく措置です。定年が65歳未満の企業は、年金の支給開始年齢の段階的引上げに合わせ、1.定年の引上げ、2.再雇用制度や勤務延長制度など継続雇用制度の導入、3.定年廃止のいずれかを選ばなくてはなりません。

 

◆「元管理職」の処遇に悩む企業

この調査は、2006101日時点における制度の整備状況を各企業に聞いたものです。従業員300人以上の民間企業5,000社に質問票を送付し、1,105社から回答を得たそうです。調査結果では、定年後の再雇用制度を導入している企業が91.3%に上りました。勤務延長制度や定年の引上げなどを導入した企業と合わせると、98.4%の企業が、何らかの措置を講じていました。

継続雇用する対象者については、72.2%が「健康や働く意欲、勤務態度などで基準に適合する者」と条件付きで対象としており、「希望者全員」としている企業は24.6%にとどまりました。高年齢社員の処遇で困る点では「担当する仕事の確保が難しい」(39.6%)、「管理職経験者の扱いが難しい」(38.9%)、「継続雇用後の処遇の決定が難しい」(24.5%)、「高齢社員を活用するノウハウがない」(19.1%)などが上位を占めています。

同機構は、「制度はできあがったが、今後は再雇用した人の活用方法や、現役社員との関係、勤務形態を整備していく必要がある」と指摘しています。

 

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この記事へのコメント
こんにちは。私の知る企業の多くも60歳再雇用を実施しています。後半部に記載の通り、「かつての上司」が大半なので、会社としてもそのノウハウの継承と、現役社員との立場関係に試行錯誤している企業が大半です。
Posted by リハル at 2007年09月02日 10:58